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モルモット飼育法‐初心者

モルモットの特徴的な消化器系疾患のひとつとして毛球症という病気があります。その名の通り消化器の中に毛玉が溜まって、いろいろと不都合な症状を発症するものです。

実際には「胃内異物」「異物性通過障害」のうち毛玉に関係した症状が毛球症とされています。モルモットには毛球症のおこりやすい種類があって、毛球症はペルビアンなどの通常長毛種に特に多く観察されることがわかっています。短毛種では、ほとんど発生しない病気です。このほか誘因として高炭水化物、低繊維食の食餌、ストレスやホルモンなども考えられています。

毛球症の症状
モルモットの消化器は胃の入り口、出口が狭いため異物が引っかかってしまうと吐き出せない、排泄もできないという状態に陥りやすいのです。

そのため、自分の毛づくろいなどで、誤って飲み込んでしまったり、他のモルモットの毛を食べてしまうことも多く、一度体内に入った毛は胃や消化管の中で毛玉として停滞します。始めは小さな毛玉も少しずつ膨らんできて、いつのまにか消化不良の原因や器官損傷を併発した感染症を併発したりしますので、油断のならない病気とも言えましょう。

症例では膨らんだ毛玉のために、エサを食べない、水ばかりを飲んでいるといったものから、便秘が続く、ガスが停滞して苦しそうなどといった症状が一般的です。

症状が進行するにつれて、フラフラとケージの中をさまよったり、お腹が膨れてパンパンという感じになり、同時に低体温、体重減少、ショック症状があらわれるようになるため、治療などの処置が必要になります。

毛球症の原因
同様な症状としては、食物繊維不足による消化不良や薬品、化学物質など異物による消化不良によっても発生しますが、仮に長毛種がこのような症状を発症した場合は、まず毛球症を疑ってみた方がよろしいでしょう。

同じ症状で毛球以外の異物(ケージ材や飛来したビニール、化学繊維等)が原因の場合も多く、毛玉でなくても他の異物と同様に重症になりますと開腹手術が必要になります。

主な治療法
毛球症の一般的な処置としては、毛玉の停滞している原因部位をレントゲンで特定し、どのような方法で除去するかを決定します。処置の方法は専門の獣医にお願いすることになります。

毛玉除去剤などの他、開腹手術が必要な場合もありますが、手術では毛玉が完全に除去されることが多く、予後は感染などを防止する抗生剤などで経過も良いようです。

但し手術にはモルモットの体力が必要です。幼少や老齢、衰弱したモルモットでは危険です。手術後はモルモットの生活環境を適切に整えることによって再発も予防できるようです。

基本的な予防法
毛球症の予防は長毛種が原因で起こりやすいため、毛の多い種との混合飼育を避けたり、長毛種は毎日ブラッシングしてあげることなどで、かなり防げる病気です。

異物や毛玉を口に入れないようにして、さらに消化機能を正常に保つような、繊維質の多いエサを与えるようにするだけで、発生を予防することが可能です。


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