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モルモット飼育法‐初心者

モルモットの骨折は意外に多いものです。
本来自然で生きる動物なので活発に食べて動き回って骨の発育は丈夫になるものですが、特に飼育下では運動不足やエサのバランスが悪くなり骨の発達が不十分なまま、成長してしまう個体もいます。

また、骨の発達に比べて体重増加(肥満)になる個体も多く、これが原因となって低いところからの落下でも簡単に骨折しやすいモルモットが多いことも考えられます。

モルモットの飼育ではケージが一般的に使われますが、このケージの隙間などに手足を挟み込み自分で骨折してします症例もあります。さらに飼育知識の不足から個体の移動などで、モルモットが暴れた際に、飼い主が誤って骨折させてしまうケースも多いようです。

骨折の症状はいうまでもありませんが、モルモットの後足が最も多く、関節部が捻れたまま脱臼のようなものから、骨が完全に折れ曲がって、皮膚だけでつながっているような感じになりブラブラとして、長さが長くなったりして見えます。

よく見られるのは後肢のかかとの上(すね)の骨折です。後足は見えにくいので発見しにくいこともあります。普通は痛みから足を庇うように歩いたり、動かなくなったりします。

この時の骨折の状態で、皮膚内部に出血が出ている場合や、急激に腫れ上がってくる場合、さらには骨の一部が皮膚を突き抜けて外部に露出(開放骨折)したりする場合もあります。

こうなるとかなり痛みがあるようにみえるのですが、症例ではこのような状態でもあまり苦しそうではなく、しきりに動き回ろうとするモルモットもいることが報告されています。

骨折が確認された場合には、すぐにレントゲンなどが利用できる獣医に相談します。獣医さんに搬送する場合には、飼い主は応急処置として、テープなどで患部を固定し、状態が悪化しないような処置を施す方がよいでしょう。

モルモットは体に異物をつけられるとしきりに口で取り除こうとしますので、口が使えないように厚めの紙などでシェードをつけてあげるのも良いかもしれません。

このとき小さなスペースに移動して、できるだけ動かないような工夫をします。モルモットによってはパニック症状を起こしたり大量に出血したりしますが、まずは冷静に患部周辺をソフトに圧迫して止血や保温をしましょう。

一般的な治療は人の骨折と同じように、レントゲンで状態を確認してから固定するのが普通です。炎症防止のために消炎剤や抗生物質も使用されます。

骨の接着や患部の固定には動物用の瞬間接着剤や金属のピンなども使用されるようです。最悪の場合には敗血症を防ぐため切断も行います。

処置が完了したら、回復して骨が固定されるまで患部を保護します。モルモットはすぐに処置部を噛みきろうとしますので、獣医さんと相談して防止策なども考えてみてください。


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