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モルモット飼育法‐初心者

卵巣嚢腫は、モルモットの卵巣に発生する腫瘍類の総称です。主に卵巣に液状の部分が充満し、外見上腫れた状態を意味します。モルモットの卵巣には多くの腫瘍が発生することが知られており、似たような原因、症状をグループ化して分類する試みもあります。

卵巣嚢腫の症状
卵巣嚢腫の外見上の症状は、体の脇腹などに両側性対称性の脱毛などが見られ、腹部が膨大しているのが見られます。このとき卵巣が大きく肥大し腹腔内までしこりなどの症状を発症します。

症例では、お腹が膨れて、揉むとピンポン球大のシコリが感じられ、モルモットは緩慢な挙動で、あまり動かなかった例もあります。

食欲については食欲減退との報告もありますが、全く減退せず逆に食欲旺盛になったという例もあり、実際は卵巣嚢腫と食欲にはあまり関連性が見られないようです。

重症になりますと腹部が嚢腫に圧迫された状態になるため、動作が緩慢となり胃腸などが圧迫されて食欲不振となる場合も考えられます。

モルモットは痛みがあるだけですぐに弱りますから、卵巣嚢腫はあまり痛みを伴わない病気のように感じられます。しかし患部が肥大してくると他の内臓を圧迫するため、苦しさは大きくなると考えられます。

卵巣嚢腫を発症したモルモットは子宮の異常をともなう場合もあり子宮内膜症、子宮腺癌などを併発する場合もあります。

考えられる原因
卵巣嚢腫の原因は性ホルモンの異常によるものとされています。性ホルモンはモルモットの栄養状態や環境によっても影響を受けます。

また、飼育下で生じやすい化学物質や環境ホルモンといった外的要因で内分泌系の変異を生じ、ホルモンバランスのかく乱が発生することにより卵巣嚢腫の原因となることも考えられます。

実際には卵巣嚢腫の種類がいろいろとあり、同じ様な症状を示すために、原因は不明とされることが多いと言われます。年齢による罹患状態もまちまちで、お産の経験の有無や発症しやすい条件といいったものもよくわかっていません。

多くは非膿瘍(良性、膿が無い)状態ですが、炎症を併発しますと膿状の内容物となり、進行性で敗血症などの急性状態となり死亡する可能性もあるようです。

治療法など
卵巣嚢腫の診断は、腹部が腫瘤状を発症しますので触診やエコー検査で診断可能です。
初期状態であれば、ホルモン注射などを行うこともありますが、治療は卵巣摘出手術が普通です。

放置していても症状が自然に改善されることはあまりないようですから、次第に他の病気を併発したり、弱ってくる前に手術による摘出を考えた方が良いと言えます。

手術は特に難易ではありませんが、モルモットの年齢や体力の状態、麻酔に耐えることなどを考慮して元気なうちに決断した方がよろしいでしょう。


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