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モルモット飼育法‐初心者

細菌性皮膚炎(さいきんせいひふえん)

モルモットの皮膚病で多いのが細菌の感染などによる皮膚炎です。通常の飼育でも全く無菌ということはなく、モルモット自体も体内に細菌を多く持っています。

細菌には悪玉菌や善玉菌がいるため、自然界では丁度良いバランスを保っていて、大繁殖することは稀ですが、ケージなどの不自然な環境では、悪玉細菌の繁殖に都合のよい環境に陥りやすいようです。

エサの食べ残しや糞尿で環境が汚染されてくると、モルモットに害を与える細菌も大繁殖します。この状態で感染症などの皮膚炎の準備が整った状態となり、体力の弱った個体や傷ついた個体に対して簡単に感染して細菌性皮膚炎を発症します。

細菌性皮膚炎の症状
細菌性皮膚炎の症状としては、皮膚が赤くただれて炎症をおこします。この炎症も感染細菌の種類により異なり、ぽつぽつと発疹が伴うもの、潰瘍が開いて膿を伴うもの、かさぶたになってしまうものなどがあり、皮膚組織が壊れて毛が抜けるなどの症状も見られます。

皮膚の症状を放置しておくと、膿や体液で病気のモルモットの体やケージを汚すばかりでなく、他の健康なモルモットにも二次感染の驚異となりますので、放置は禁物です。

細菌性皮膚炎が発症しますと、多くの場合モルモットは痒がります。そのため患部を頻繁に掻いたり、なめたり、噛んだりします。そのためにさらに傷が悪化したり、口から内臓にいたるまで汚染してしまうこともありますので、注意が必要です。

効果的な予防法
細菌性皮膚炎が見られる場合には、まず環境を整えることから始めなくてはなりません。ケージにある水のみや餌入れ、その他すべて消毒する必要があります。
消毒用アルコールの噴霧などのように薬品を使う方法もありますが、きれいな水で良く洗って、天日乾燥というのが安全で意外と効果があります。
さらに通気性の良い環境を保ち、温度湿度などを定常に保ちます。急激な環境変化はモルモットにストレスを与え細菌の繁殖を助長するものだからです。

獣医さんに見せるのがよい治療法
細菌性の皮膚炎は、外用薬もありますが、顕著に効くのはやはり抗生物質の投与です。抗生物質は動物用でも乱用されると危険がありますので、処方は専門の獣医に相談する方がよろしいでしょう。安易な使用は耐性菌を招き、再発しても次には効果が無くなる可能性も高いものです。

考えられる皮膚炎の原因
皮膚炎の原因として衛生環境などの直接要因の他にも、皮膚に寄生したダニなどが媒介する細菌の感染も考えられます。皮膚炎が発症したときは、まずこのような寄生虫が繁殖していないかどうか調べる必要があります。

さらに、モルモットの皮膚には人間と同じように真菌類が付着しています。普通は特に害はなくても、高温多湿など適した条件になると胞子が発芽して皮膚組織の奥にまで進入し、やはりフケのような症状を呈したり、かゆみをともなう皮膚炎を発症しますので、予防という面からも、普段の環境管理には注意したいものです。


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